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地震と余震と片付けの無間地獄を避ける 【防災ボランティアのつぶやき】

車載可能な無線機の画像

このページは被災地へのボランティア経験から得た被災時の片付けについて書いています。
被災前にやっておくべき事も多いのですが、被害後に見に来てくれている人も多いので、被災後にも役立つ内容も書いています。

被災直後の片づけは要注意

地震が起きた時、直後に片づけを始めるのはあまりお勧めできません。
家具の転倒や食器が飛び出すほどの揺れが起きている場合、家屋にかなりの負担が掛かっており、強烈な余震に伴って家が倒壊する可能性もあります。
また、せっかく片付けても余震で元の木阿弥になる可能性もあります。

ご近所が片づけだすと、ついつい片づけ始めると思いますが、余震には十分に注意しましょう。

2016年の熊本大震災の際は、本震だと思っていた最初の地震よりも強い地震が後から来ていますので、油断できません。

被災したら片付け前に写真撮影を忘れずに

被災時、片づける前にやっておきたいのが写真撮影。
写真撮影しておかないと、被害の状況が分かりません。
罹災証明を発行してもらったり、損害保険会社に請求する際などに、たいへん役に立ちます。

・水害の場合はどこの高さまで水が来たか客観的に分かる画像を撮っておきましょう。
・屋内の写真は少し引いて、全体が分かる写真も撮りましょう。
・洗面所、住宅設備の被害状況も忘れずに撮りましょう。
・車や農機具などに被害がある時は、後で証明できるように写真を撮りましょう。

外階段が落下して車を直撃した画像

記録はとても大事。
片づける前に必ずやっておきましょう。

 

片付けの前に踏み抜き防止の靴の準備を

片づける時は床にガラスなどの破片が落ちている事を前提に、対応している靴などの準備をしましょう。
災害ボランティアで経験豊富な人達はこの辺の準備をしている人が多いですが、普段災害対策に興味がない人はこの辺の準備をされている方も少ないと思うので、汚泥に入っていくときなどは、釘などを踏み抜かないように要注意です。

最近では踏み抜き防止用の中敷きもあるので、これを下駄箱に入れておくと、かさばらなくて良いかも。

東日本大震災では釘の踏み抜きによる破傷風が結構出ていたようです。

津波は栄養豊富な塩水を運んできていましたので、余計に可能性が高まったかと思います。長靴は疲れる踏み抜き防止の長靴もありますが、長靴は長時間履いているとかなり疲れます。
また、中に水が入ってしまうと汚泥でタプタプになってしまい、足を上げるのが困難になります。
長靴にもメリットはありますが、濡れても構わないという考え方で短めの靴の方が良いと思います。

被災地では目立つことを心掛けた方が安全性が高くなるので、これから買うなら目立つ色にしましょう。

軍手は危険

軍手は繊維の中にガラスの破片が入ったりするので、事前の準備なら、被災の作業には軍手よりも皮手袋や防災用のグローブの方が望ましいです。
被災地で手を怪我てしまうとかなり行動が制約されるので、消防などが救助時に使っている手袋などを用意しましょう。

片付けと無間地獄

被災した直後、片づけを始めるとしばらくして余震が…
余震が強いとせっかく片付けてもまた散らかる。
いつ終わるか分からない無間地獄とも思える状況を繰り返す事になります。
この状況を少しでも改善するためには、家具の固定等々言われていますが、災害対策を考えると、家の中のものを少なくするのもすごく大事な事です。

家の中のものが少なければ散らかるものも少ない。
散らかるものが少なければ片づけるものも少ないです。

日本も豊かになって久しく、一生使わないようなものをセッセとため込んでいる人も多いと思いますが、こうしたものを思い切って処分するだけでも被災時の状況は変わってきます。
もし、家の中のものを半分に出来たら被災した際の片付けの労力は半分になります。
その分、家の補修などに労力をつぎ込むことも可能になります。

石灰による消毒

洪水・津波と消石灰浸水の際、消石灰による消毒をしたりしますが、実は石灰には生石灰以外に石灰水(消石灰を水に溶かしたもの)・食品の乾燥材などに用いられている生石灰があります。
石灰水は散布しやすいものの、効果が弱くなり、生石灰は高温になってしまい危険なので、避けましょう。また、消石灰は目に入ってしまうと失明したりするリスクがあるので、消毒で消石灰を使う際にはゴーグル、手袋、長靴などをキチンと着用した上で作業しましょう。

目に入ってしまった場合など、流水で目を洗う必要があるので、水がない状態で使うのは避けた方が良いかも。ちなみに、屋外、とくに床下や庭などは原則消毒不要です。※厚労省該当PDFなど参照

消石灰はホームセンターなどで園芸用として売っています。
扱いには十分注意しましょう。

消石灰を使う際は、必ず手袋、ゴーグル、マスクなどを着用し、万一目に入った場合は、直ちにきれいな大量の水で20分以上徹底的に洗浄し、速やかに医師の診断を受けましょう。
被災した家屋の感染症対策
農水省消石灰関連警告表示と注意喚起

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ご承知の上でご覧ください。

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