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地震など、災害時のエアコンドレン水を使った水の確保と注意点

このページでは、防災ボランティア歴10年以上の防災士が、被災時に水が足りなくなった時、少しでも水を手に入れる方法はないかとドレン水を活用した水の確保について考えてみた内容を書いています。

被災時、水が無い状況の時、思い出してもらえれば幸いです。

電気は水道よりも先に供給されることが多い

被災地では、水道よりも電気の方が先に供給されることが多いので、エアコンから出てくる水(ドレン水)をためて使う事出来れば、夏場でも水を手に入れることが出来ます。

通電していてエアコンが使えること前提ですが

エアコンのドレン水とは?

エアコンを使用すると、室内機の内部で空気中の水分が冷却され、水滴となってドレンパンに溜まります。この水は「ドレン水」と呼ばれ、通常はドレンホースを通じて屋外に排出されます。

ドレン水の量は使用環境やエアコンの稼働状況によりますが、夏の冷房使用時など湿度が高いときには一定量が発生します。

エアコン内部を通ってドレンホースから出てくる水なので清潔な水ではなく、飲用等には適しませんが、生活用水としては一定程度活用可能です。

エアコンのドレン水の活用例

エアコンのドレン水は飲用には向きませんが、以下のような用途に利用できます。

トイレの洗浄:断水時にはトイレを使用する際の水が不足することが懸念されます。ドレン水はトイレの洗浄用水として有効活用できます。ただし、通常の方法で流すと水量不足で配管が詰まる可能性があるため、「節水流し」を心がける必要があります。具体的には、便器の内部に直接水を注いで流す方法が推奨されます。
清掃用水:床や外部の汚れを洗い流す際に利用可能です。
カビなどの汚染が気になる場合は、マスクや手袋を使用して取り扱いましょう。

 

トイレの水を流す時などは、下水配管が壊れていないか確認してから流しましょう。

ドレン水利用時の注意事項

衛生管理の徹底:ドレン水はエアコン内部の状態やホースの汚れによっては細菌やカビがほぼ確実に含まれています。
飲用は避け、直接肌に触れないよう手袋を使用、使用後は手洗いをするなどの工夫が必要な場合も。
長期保存を避ける:ドレン水にはカルキなどが入っていませんので、時間が経つと腐敗し、悪臭を放つ可能性があります。
夏場はボウフラが発生し、蚊が繁殖する原因になりかねません。
溜めた水は速やかに使い切るようにしましょう。
エアコンのメンテナンス:エアコン内部やドレンホースにカビや汚れが溜まっていると、排出される水の衛生状態がさらに悪化します。
日頃からエアコンのメンテナンスを行い、清潔な状態を保ちましょう。

ドレン水は、通常の水と同じ使い方は難しい点を理解しておきましょう。

地震時の断水対応:トイレの使い方

災害時に断水が発生した場合、トイレの使用は大きな課題になります。
特に水を使用せずにトイレを使う方法を知っておくことは重要です。以下に、具体的な対応方法を示します。

仮設トイレの設置

断水が長期化する場合は、簡易トイレや仮設トイレを使用するのが望ましいです。
市販の携帯トイレを準備しておくと便利です。使用後は専用の凝固剤を使うことで、一定程度臭いや漏れを防げます。

商品によって性能も違うので、事前にカレーやキムチなど、匂いの強いものを使って24時間テストなどを行い、確かめておいた方が良いでしょう。

バケツとビニール袋の利用

トイレが使用できない場合、バケツに厚手のビニール袋を敷いて簡易トイレとして使うことができます。袋の内側に新聞紙や吸水シートを敷くと、処理が容易になります。

臭気対策

簡易トイレ使用時は、臭気を抑えるための消臭剤や凝固剤を用意しましょう。これにより、快適性が向上し、衛生状態も保たれます。

先ほども書きましたが、匂いについては事前にテストしておくことをお勧めします。

 

非常時の水の確保術

エアコンのドレン水以外にも、非常時にはさまざまな方法で水を確保することが可能です。

    • 浴槽の水:事前に浴槽に水を溜めておくと、断水時のトイレ用水や清掃用水として使えます。
    • 雨水:屋外に雨水タンクを設置することで、自然の水資源を活用できます。
    • 家庭用浄水器の利用:雨水やドレン水を浄水器でろ過することで、生活用水としての安全性が向上します。

細菌やカビの除去をうたった浄水器は存在しますが、ウィルスの除去はかなり難しいので、注意が必要です。

浄水処理によるウイルスの除去・不活化に関する検討(国立保健医療科学院)参照

マンション高層階での水の確保

被災して、水道水が出なくなった時、余震がときどきあったりするとエレベーターに乗るのを躊躇したり。
そうは言っても高層階の場合、乗らざるを得ないのですが、ポリタンクを持って給水所に延々と通う生活。
耐えることが出来なければ避難所での生活を余儀なくされてしまうかも。

ビルの11階でシミュレートしてみましたが、自衛隊の給水車が真下に来てくれたとしてもかなりの重労働。階段の上り下りでもすれ違いに苦慮していました。

このページでは、少しでも確保すべき水を減らせないかとドレン水の活用を考えてみました。
重量物である水を確保する回数を減らせますので、その分の体力を別なところに回す事も可能。
問題は、水が飲み水に使えない事。
ふろ水にもそのままでは厳しいかも。

トイレの水を流すなど、限定的な事にしか使えませんが、それでもないより全然マシかと。

まとめ

エアコンのドレン水は、災害時の貴重な生活用水源となり得ます。
ただし、適切な使用方法を守り、衛生面に配慮することが重要です。
また、断水時にはトイレ対応のために簡易トイレの準備など、水をなるべく使わずに済む代替手段を考えておくことも大切です。

被災時は、普段普通に使っているものが使えなくなります。事前の準備があなたを救うかもしれません。

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