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防災靴を考える 踏み抜き防止【防災ボランティア防災士のつぶやき】

災害の際、重視したいものの一つが靴です。

3.11の際は、首都圏でも帰宅困難者が沢山出ましたが、足を怪我してしまってはどうにもなりません。
そんな事を想定すると、靴の重要性が分かって頂けると思います。
そうは言っても、重い靴を普段から履き慣らすのは大変。

普段使っていない防災靴で3.11の際、無理やり帰って足がボロボロになった人もいます。

このページでは、そんな状況も踏まえて、防災士歴20年以上の管理人が、靴やインソールについての解説をしています。

 

慣れた半長靴

防災靴として一つ挙げるなら、やはり履き慣れた半長靴。
ひたすら歩き続けるのが日常茶飯事の陸上自衛隊で使っているのですから、やはり理にかなっているところがあります。

半長靴のメリット

半長靴を災害対策、防災靴として使う主なメリットは以下の通りです。
半長靴には色々なものがあります。
自分に合った靴を選びましょう。

保護性と耐久性

半長靴は足首までを覆うため、足元をしっかりと保護します。これにより、ガラスや瓦礫などの鋭利な物体から足を保護し、怪我を防ぐことができます。また、半長靴は通常、丈夫な素材で作られており、長期間の使用に耐える耐久性があります。

防水性

半長靴は通常、防水性が高い素材で作られています。
これにより、雨や水が靴の内部に浸透するのを防ぎ、足を乾いた状態で保つことができます。
災害時には水たまりなどを歩くことが必要な場面もあるため、防水性は重要です。
ただし、デメリットの方でもお話ししますが、蒸れる可能性がどうしても上がります。

履きやすさと動きやすさ

半長靴は、ブーツと比較すると足首が自由に動きやすいため、歩行や作業時に快適さを提供します。
また、長時間の着用でも足への負担が少ないため、災害時に長時間の活動が必要な場合でも快適に活動できます。
あくまでもブーツとの比較ですので、普段スニーカーなどを履いている人にはすごく動きにくいと感じることもあります。

汚れやすい環境における保護

被災地などでは、しばしば汚れや泥が多く、これらが靴に付着することがあります。
半長靴は足首まで保護するため、足元が汚れることを防ぎ、清潔さを保ちます。これは感染症の予防や健康の観点からも重要です。

防災靴として半長靴を選ぶことには多くのメリットがあります。

半長靴を防災靴で使うデメリット

半長靴を防災靴として選ぶ際のデメリットもあります。以下にいくつかのポイントを挙げてみます。

通気性の欠如

半長靴は足首までを覆うため、通気性が低くなることがあります。特に長時間の着用や高温多湿な環境では、足が蒸れやすくなり、不快感や足の健康に影響を及ぼす可能性があります。

熱中症リスクの増加

夏場の高温で湿度の高い環境下では、半長靴の通気性が不足し、足が蒸れやすくなります。
これにより、熱中症のリスクが増加します。足の蒸れや不快感が体温調節を妨げ、長時間の着用で体温が上昇しやすくなるため、熱中症にかかりやすくなります。
また、足が湿っていると、摩擦による水ぶくれや足の傷ができやすくなります。

重さと運動性

一般的に、半長靴は一般的に履かれている靴よりも重いです。
これは歩行や動作の際に足への負担となる可能性があります。
また、足首が覆われているため、ある程度の動きに制約が生じることも考えられます。
履き慣れていれば良いのですが、普段履いていないと歩きにくいと感じることも多いと思います。

着脱の手間

半長靴は長めのデザインであるため、着脱が比較的面倒に感じられることがあります。
特に急いで靴を履く必要がある時には、この点が不便に感じられる可能性があります。

履き慣れるまでの時間

半長靴は、普段履き慣れていない人が履くと、慣れていないので大変に感じることも。
防災靴として使うなら、普段から履いて慣らしておきましょう。

車の運転と半長靴

半長靴での車の運転は、慣れないと危険を伴うと言って良いでしょう。
以下、運転する際のリスクをお話しします。

ペダル操作の制限

半長靴は足首までを覆っています。
このため、どうしても普通のスニーカーなどと比べると足首の動きが制限されます。
車を運転する際には、アクセルペダルやブレーキペダルを正確に操作する必要がありますが、足首の動きが制限されるとペダルを正確に踏み込むことが難しくなります。
これにより、加速や停止の際に不安定な操作が生じる可能性もあり、、事故のリスクが増加します。

ペダルの感覚の喪失

半長靴は通常の靴よりも厚みがある場合があり、ペダルとの間に適切な感覚が得られないことがあります。ペダルの感覚が喪失すると、適切な力加減が難しくなり、制動距離の調整や踏み間違いなどが起こりやすくなります。

足の滑りやすさ

半長靴の底面が滑りやすい素材でできている場合、ペダル操作中に足が滑りやすくなります。
特に急ブレーキや急加速時に、足がペダルから滑ってしまうと制御が難しくなり、事故のリスクが高まります。
とくに、厚底系の半長靴での運転はお勧めできません。

安全性装置の制約

今どきの車には、一定の安全装置がついていたりしますが、一部の安全性装置(例:クルーズコントロール、パーキングアシストなど)は、適切なペダル操作を前提として動作します。半長靴を履いた状態での運転では、これらの装置が正常に機能しない可能性があります。

これらのデメリットを踏まえると、半長靴を防災靴として選択する際には、季節や使用環境、個々人のニーズを考慮し、適切な靴の選択が必要です。

踏み抜き防止用インソール

とりあえず、足を守りたいと思っている人にお勧めなのが踏み抜き防止用インソールです。
津波が来た後、ボランティアに入って被災地を歩いたことがあるのですが、踏み抜き防止の靴がないと怖くて歩けない場所もありました。
踏み抜き防止インソールは、被災地での足のケガ対策にとても有効です。
踏み抜き防止用インソールの主な役割は以下のとおりです。

安全な歩行の確保

被災時には、地震や洪水などの災害によって路面や建物が損傷し、足元が危険な状況になることがあります。
思わぬ場所に鋭利なものが飛び出している可能性があるのが被災地。
そして、医療も満足に受けられない状況が想定されるのが被災地です。
踏み抜き防止用インソールは、足裏に十分なサポートを提供し、足が不安定な地面においても安全な歩行を支援します。これにより、足を保護し、転倒や怪我のリスクを軽減します。

快適性の確保

踏み抜き防止用インソールは、足裏からの衝撃を吸収し、快適な歩行を可能にします。
インソール自体、軽いものも売っていますので、気に入ったものを探してみましょう。

通気性と清潔さの確保

踏み抜き防止用インソールは、ある程度通気性のある素材で作られている場合が多いので、おすすめです。
半長靴では暑くて大変な状況でも、踏み抜き防止用インソールなら我慢できる人も多いと思います。

適応性の向上

踏み抜き防止用インソールは、様々な靴に装着できるため、被災時においても異なる靴に対応しやすくなります。これにより、適切な靴が手に入らない状況でも、インソールを使用することで足の保護を確保できます。
様々な靴に入れることが出来ますし、価格もそれほど高くないので、「職場の靴用に一つ、家で履く靴に一つ」などといったそろえ方も簡単にできます。

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