大規模災害時、常用している薬が無くて困る方がいらっしゃいます。
このページでは、大規模災害と薬について、10年以上続けている防災ボランティア(防災士)の立場から書いています。
防災準備での薬の準備は何日分
防災の準備を考えた時、どのくらい薬を用意すれば良いのでしょう。
日本医師会連盟の機関紙、日医ニュース『健康ぷらざ』によると、およそ3日分、余裕があれば7日分と書かれています。
日医ニュース『健康ぷらざ令和2年9月5日(1416号P11)』より
少しくらい期間が空いても大丈夫な薬なら良いのですが、そうでない場合は大変。
人によっては命に関わります。
災害対策を考えるなら、かかりつけの医師・薬剤師と相談の上、薬はある程度は多めに持っているに越したことないでしょう。
お薬手帳を持ち歩く
お薬手帳を持ち歩くと、事故などで気を失っていても服薬内容や通っている医療機関等が分かるので、処置の判断の材料になります。

大規模災害時、処方されている薬をいちいち説明しなくてもどんな薬が処方されているのか一目で分かります。
おくすり手帳の電子版は各社から出ていますが、「パシャっとカルテ」なら健康診断、おくすり手帳など様々なデータを簡単に無料で保存できます。
紙の手帳と電子版
電子版の手帳も普段は役に立つのですが、停電などでスマホが機能しないときは、個人的には、やはり紙の方が安心。
被災時は何が起きるかわかりませんから、キチンと持ち歩けるならアナログな紙媒体の手帳も良いと思います。
3.11とおくすり手帳
被災時、薬は一定期間手に入らないケースが十分に考えられます。
たまに、いつも行っている調剤薬局と別な薬局に行ったら「薬がない。取り寄せます」って言われた事ないですか?
普段誰でも使う薬は原則どこの薬局でもありますが、そうでない薬は取り寄せになったりします。

薬剤名は分かっても、薬の含有量などは分からなかったり、様々なケースがあったようです。
医療体制が一定程度回復しても、かかりつけの医療機関が機能していない状態ですから仕方ないのですが、こうした状況を想定すると、おくすり手帳はかなり重要です。
東日本大震災時におけるお薬手帳の活用事例(日本薬剤師会)
被災した場合は、通常時のようにデータが手に入って自分に合った薬を処方してもら言えるとは限らないので、おくすり手帳の持ち歩きは大事です。
熊本地震とおくすり手帳
熊本地震を機に、おくすり手帳に記載している薬は、被災者が処方性が無くてもおくすり手帳を持って薬局に行けば、後で処方箋を持ってくることを条件に支給してもらえます(条件あり)

持病のある方は特におくすり手帳を持ち歩くようにしましょう。

外出先でお薬を持ち歩く
意外とやっていない人が多いですが、常時服薬しなければならない持病がある場合、出先での被災を考え、かかりつけの医師・薬剤師と相談の上、数日分は持ち歩きましょう。

出張先などで被災した場合、家に取りに帰る訳にもいかないので、医師・薬剤師に相談の上余分に持ち歩くと良いでしょう。
外出先でも保管に注意
薬は冷暗所に置くのが原則です。

自宅で薬を分ける
日常生活を送るうえで面倒な作業になってしまいますが、お薬を1階と2階に分けて置いておくなどすると、被災時に薬が全くない状態を避けられる可能性が高くなります。
薬の分散備蓄を心がけ、被災時のリスクは分散しましょう。
おくすり手帳の役割
おくすり手帳が出来たきっかけってそもそも何でしょう。
おくすり手帳が出来たきっかけは薬の併用で起きた「ソリブジン薬害事件」と言われています。

別々の医療機関から普通に処方された薬の併用が原因で死んでしまう事もありますので、深刻です。

まとめ
被災時、普段普通に手に入る薬が手に入らなかったりします。
医師・薬剤師と相談のうえ薬は持ち歩くようにしましょう。
おくすり手帳は外出の際でも持ち歩くことを習慣にしましょう。
とくに、出張の際などは多めのお薬とおくすり手帳を忘れずに。
薬の保管・持ち歩きなどについては必ず医師・薬剤師に相談しましょう。
お薬手帳は被災時に役に立つので、持ち歩くようにしましょう。
※このページの内容は個人で調べたものです。
具体的なケースなどについてはかかりつけの医師・薬剤師にご相談ください。
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